理性、緻密なグロテスク
これは十九世紀に描かれた「絵」です。もしかしたらウィキペディアなどで見かけたことがあるかもしれません。異常な緻密さでヨーロッパからアジアまでの風景が描かれています。正確には版画です。
それに。
インドも物凄い。
これを見ていると、日本人はなんと非理性的、非作業的なのだろうと、感動するのです。
ミラノのドゥオーモしかりゴシック建築の綿密すぎる建築物というのは人工性の(すなわち芸術的な)一番上のところに来ちゃっていて、日本人には馴染みにくいかもしれない。
しかし一時期友人がロココっぽい過剰装飾に傾倒していてそれが童心をくすぐった。老いてきたらいやになるかもしれんが、過剰性ってのは童心をくすぐるものだ。西洋での理性の、知的作業ってのは、ちょっと「引く」ンだけど、同時に憧れる対象でもある。
ロココといえば、こういうのがソレ。美輪明宏とか三島由紀夫が好きだった様式。
服装とかね。
あとバロック。
もうね、呆れるくらいゴテゴテ。
こういうのとかね。荘厳であり緻密であり。
まあ、こういうのがない国で生まれてよかったと思わなくもない。