生きる。
自分では元気なつもりな女の子のイラスト。
「ねえ、〇〇最近疲れた顔してるよ」
「そう? けっこう笑ってると思うけれど」
「なにか悩み事あるんなら相談のるよ?」
「え? 悩み事? お金かしてくれる?……なんて冗談」
「今日、女子会あるんだけど、〇〇くる?」
「ごめん、はやく帰りたい」
そう、彼女は気づいていない。だんだん友達とも疎遠になり、気がついたら仕事、かと思っていたら自宅でカレーを食べていることに。
そして、彼女は気づいていない。
自分の頬につたう涙が、人間であるための最後のチャンスであることに。
先生、彼女は何をしているところなんです?。
「よく聞いてくれたね! 彼女はなにもしてない、をしてるんだよ。とめどなくありもしない妄想を膨らませたり、逆にシビアすぎる問題を何度も頭のなかで繰り返しているんだ」
「はやく掃除したほうがいいし、あきらかに運動不足だよね。でも、彼女はそれをわかっている。わかっているけれど、できないんだ。これを科学の世界では、うつ病というんだ!」