さくららい制作日記

こころと創作について

世相

今回の文章はやや長めです。

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さまざまな人たち。

  この絵はぼくの非常によく知っている人たちでかためてみたよ。なんの職業の人たちかはあえて書きません。考えてみましょう。

どれもそれぞれに、それぞれの大変な部分と楽しい部分があります。

   ぼくにとってはみんな共に過ごした仲間たち。

 

1.セクハラ
  本屋の店員さんの仕事は本を売ることですよね。本屋は高校生も働いています。で、女子高生はおっさんがもってくるエロ本に戸惑うわけです(セクハラだ)。それで、適当に働いといたら、先輩に怒られる。女子高生はなんでセクハラされたのに怒らたんだ、被害者は私だよ、と思うかもしれない。
  社会人からすれば、間違っているのはもちろん女子高生の方ですよね。業務である以上はやりとげなければいけない。それに、この程度のストレスに負けるようでは、社会でやっていけるわけがない。みんなそれが常識だと思う。だから、女子高生は孤独だ。傷つけられている。
  女子高生はそんな社会人の常識なんか卑劣で、下劣な、落ちぶれた老害の考えだと思うかもしれない。

「なんでたすけてくれなかったの? どうして怒られるの? わたしばっかり」というふうに。
このようにして、仕事とはこういうセクハラをうける、つらいものだと女子高生が思ってしまうことは断じてあってはいけません。
  さいあくの場合は、仕事がこわくなり、ニートとなってお金に困ることです。お金に困れば生活は苦しくなりますよね。そして、追いつめられて自殺させてしまう。たかだか本を売るか売らないかのために、命のリレーがそこで途切れることは、あほらしいと思いませんか。

  社会で生きるには強さがいるのはこれは否定できない。しかし、労働者へ求められている根気の強さなどが、エスカレーターのようにのぼってしまっている。それどころか、配慮や思いやりに欠落ができてしまっている。

  あなたが女性でまだ処女だし、お金持ちの彼氏に夢を見ているウブな女子高生だった場合。レジをしていると、歯が抜けた、汗臭い、ニヤニヤしたすけべ顔のおっさんが「脅して強制! 母のフ◯ラチオ24時間」というような雑誌を持ってきたら、キモ!!!! となるでしょう。
しかも、「キミカワイネ、高校生? いいね、若くて」などと話しかけられたらきっと吐くでしょう。

  それが過酷で大変に偉い仕事をしている方だとわかるわけがないのです。

  そこで、大変に偉い仕事をしてくれているおっさんと女子高生の両方を知っている、経験豊富な先輩がたすけてくれるのがもっとも素晴らしいかたちであるはずです。

2.人間観察
  マクドナルドのハンバーガーを買いにお店に入る。席を観察すると、イヤホンで音楽を聴いている一〇代の男性、七人で集まり勉強をしている高校生、一人で勉強をしている女子高生と若い層が中心に座っている。
  おそらく中年の体重九〇キロほどかと思える女性に、その母親にそっくりな八〇キロくらいの女子高生が連れ添って早足で歩いている。
  母親は小さく高飛車な声で、すてるように、「あんなんで勉強になるかい」と言った。これはすぐに推測がついた。七人で集まり勉強をしている高校生たちへ言ったのだろう。おそらくは、教育熱心な母親であり、娘に反面教師の例として七人で集まり勉強をしている高校生を差して言ったのだろう。
  娘は何も言わずに母親の背後を追って歩いてゆく。七人で集まり勉強をしている高校生たちを注意深く観察してみる。

  テーブルには、ディズニーキャラクターの絵がプリントされた大きな袋と、タオル、プリント、スイッチが入っているスマホがある。
  プリントの内容は確認できたのは数学で二次関数の問題。スマホの画面はわからない。勉強について検索をかけているのか、それともそれ以外かは、不明。
  問題を解くスピードは一問につき一〇分かもう少しかかっているかと観察できた。

  観察対象を変えイヤホンで音楽を聴いている一〇代の男性にうつる。体は痩せていて白く、運度は苦手そうに思える。
  聴いている音楽をどうすれば知ることができるのだろうか。話しかけるのは、観察対象を動揺させる恐れがあるために避けることにした。大音量ならば近づいてイヤホンから漏れている歌詞を調べることが可能だ。
  観察対象を一人で勉強をしている女子高生へうつす。身長は一六〇ほどだと推測してみる。背中は少し曲がっているのが確認された。顔は平らで輪郭は五角形にちかいと感じた。プリントの内容は不明だが、熱心に取り組んでいる様子はみられない。
  次にマクドナルドでバイトをしている労働者を観察してみる。観察できた限りではレジを担当していた女性が一人と、フライドポテトを揚げていた男性が一人。もしかしたら奥にまだいた可能性はあるが、確認はできていない。
  女性の年齢は一〇代の半ばあたりにみえる。二〇代以上にはみえない。だとすれば、高校生である可能性が高い。ならば近くの高校の学生がアルバイトに応募し働いていると考えられる。話す言葉は小さめで、弱々しく感じられた。顔にはやや疲労の色が浮かびあがっている。
  マクドナルドの時給は高校生の場合は八八三円からなので、八八三円で計算されている可能性が高いと推測してみる。労働時間は不明。学校があるとすれば長く働いている可能性は低くしたがって薄給であることが容易に想像できる。
  週に四回の労働で六時から九時までだと仮定し立てた場合は週で一万円ほどの収入だと考えられる。この女性は週に一万円のお金のために働き疲労を浮かべている。

  その給料を何に使用しているかは不明。
  このことで四例の学生がいることを比較する。

一、肥満の母親と歩く肥満の女子高生。

二、七人で集まり勉強をしている高校生。

三、イヤホンで音楽を聴いている高校生。

四、週に一万円ほどの収入のために疲労の色が浮かびあがりながらも働いている女子高生。

  四の女子高生はおそらく月に三万円と少しの収入だと推論する。とする場合は、マクドナルドで働いていた女性は月に任天堂スイッチの本機だけを買うことができる。

  その働いている背後でフライドポテトを揚げていた男性は仕事に慣れている様子でまだ余裕がみられた。

 

  ぼくにとっては、話している言葉の単語、文法、声のトーン、話し方のイントネーション、躰つき、髪型、仕草、服装、荷物、付近にいる人間、場所、などなど徹底的に観察し年収や人間関係、教育や精神の状態を暴くことが最高の趣味です。
  警察のなかでもこういう訓練を重ねている人はいます。

  もちろん創作活動にも大きな影響を与えてくれます。

 

3.エロ本を買っているおっさん

  実際にガテン系の仕事をしてみて、ラピュタに描かれている工場の人たちがいかにリアルかわかって胸がいっぱいになる。

  厳しく口は悪いが本当は真っ直ぐで優しい人たち。仲間を信じて仕事に誇りを持っている人間たちだ。

   朝から晩まで猛暑の中で泥まみれになりながらも、知識と力が必要な過酷な仕事のなかで、生き抜いている人間たちに敬意しかない。

  過酷だが低賃金であり、ゆえに働き続ける労働者たち。この賃金は労基法違反なのだ。病気を患いながらも治療する時間もお金もない。にこやかに笑って汗を拭うその姿を想い涙がこぼれた。

  命の尊さというのは、生まれてきたから、という言葉では表現できやしません。その命を育むために、どれだけの苦労と誠実さがあったことか。どれだけの人たちが、その命へたどり着くまでに地獄を生き抜いたか。それを考えろ、ということです。そして、それをわかりながらも自ら命を絶つほかがない者がいます。

  運ちゃんとかを無学だとか馬鹿にする人たちがいるけれど(仕事によっては)勉強する時間なんかほとんどなく、まして長編小説を読むような余裕があるわけがないんですよね。エロ漫画やエロ本がなぜコンビニに必要かよーくわかりました。

  社会の仕組みに反対するのは簡単です。しかしね、誰が日本を支えているか、ということですよ。

  特に女性の諸君に考えてもらいたいのです。彼らは一分一秒のなかで働いています。たしかに布を被せれば子供の目にはみえないかもしれないけれども、その「布をめくる」という小さなことが大袈裟にいえば、国家を崩壊させかねないことなのです。

  それでも、社会の実情に疎い方に念を押して書きます。

  そんな一分一秒をせまられる仕事をなくせばいい、とお考えかもしれません。ですが、理想を実現するレベルにもっていくのは並大抵なことではできません。ではあなたが解決法を考えて下さい。こういうことになるわけですし、数秒や数分で考えつくようなことはもう考えつくされているのです。

 

おわりに。

物事は別の角度から眺めてみるとぜんぜん違った見え方をするものです。そのことをぼくは知ってもらいたい。つらつらと長く書いてしまいましたが、ようするに、相手のことを想よ、ということに他なりません。

 

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